あの書類、どこに保存したんだっけ?
「確か去年のプロジェクトで使ったはず…でも、メール? Dropbox? それとも Google Drive?」
そんなふうに、必要なファイルを見つけるために、あちこちのフォルダを渡り歩いた経験はありませんか?
仕事でもプライベートでも、私たちのデジタルライフは日に日に膨張し、気づけば「情報の迷子」状態。
探す時間のロスだけでなく、肝心なときにファイルが見つからないストレスは、決して小さくありません。
そんな悩みに、シンプルかつスマートに答えてくれる新しいサービスが登場しました。
それが、Poly(ポリー) です。
ファイルの”Google 検索化”──Poly が変える情報管理の常識
かつてはAIによる3Dアセット生成サービスとしてスタートした Poly が、今回まったく新しい姿に生まれ変わりました。
Y Combinator の支援を受けて 2022 年に創業した Poly は、2023 年に前バージョンをシャットダウンし、ステルスモードで開発を進めた末「クラウドベースのファイルストレージにAI検索を統合する」 というコンセプトで再始動しました。
では、何がそんなに革新的なのでしょうか?
キーワードは、「AI × ファイルストレージ」
Poly の最大の特長は、クラウドストレージとAI検索を一体化させた点です。
テキスト、PDF、Office 文書、画像、音声、動画、そしてウェブファイル(URL)など、さまざまな形式のファイルを Poly にアップロードすれば、AIがまるで人間のように”意味”で理解して検索できるのです。
つまり「2023 年の売上推移グラフ」と打てば、実際にその内容を含むファイルを見つけてくれます。
これは従来の単なる「ファイル名検索」や「キーワード一致」とは大きく異なり、AIがファイルの中身や文脈を理解するからこそ可能になる技です。
さらに、ファイルの要約や翻訳も依頼できます。
データの森に、道しるべを
たとえば、あなたがプロジェクトで使う資料を、さまざまな場所に分散して管理しているとします。
Poly は、そうしたファイルをすべて一箇所に集約できるクラウドストレージとして機能します。
無料プランでは 100GB のストレージが提供され、月額10ドルのプランでは 2TB まで利用可能です。
しかも、単なるストレージではありません。
AIが内容を”理解”しているため、たとえば「A社との最初の打ち合わせ内容」など、あいまいで人間らしい質問にもちゃんと応えてくれるのです。
YouTube のリンクを貼るだけで要約を生成してくれる機能もあります。
これまで、どこに何があるか覚えていないと探せなかったデータの森に、明確な道しるべが生まれたような感覚です。
「探す時間」を「創る時間」へ
Poly の本当の価値は、「時間の節約」以上のものにあります。
ファイルを探すことにかかっていた何十時間もの積み重ねを、もっと創造的な仕事や、本来のタスクに使えるようになる。
これは個人にとっても、チームにとっても大きな生産性向上です。
まるで、部屋の片隅に山積みになった書類の中から、魔法のように目的の一枚がスッと現れるような。
そんな快感を、一度味わえば手放せなくなるはずです。
それは「記憶の外部化」かもしれない
今後、Poly がさらに進化すれば、私たちは「覚えておく」必要さえなくなるかもしれません。
「この前の会議で〇〇って誰か言ってたけど、何の話だった?」
「去年のキャンペーンでうまくいった企画案、どこにあったかな?」
そんな問いにAIが即座に答えてくれる世界。
これはまさに、”自分の第二の脳”とも言える存在です。
まとめ:情報に振り回されない未来へ
日々、膨大な情報の中を生きている私たちにとって「何を知っているか」よりも「どう探せるか」が重要になっています。
Polyはその答えを、驚くほどシンプルに、そしてパワフルに提示してくれました。
「必要な情報が、必要なときに、すぐに見つかる」
そんな当たり前のようで難しかった未来が、すぐそこまで来ています。
情報に振り回されるのは、もう終わり。
これからは、情報を味方につけて、自分らしく働ける時代が始まろうとしています。
参考:YC-backed Poly relaunches as a cloud-hosted file storage with AI search
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