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アイデアを話すだけで動くアプリに!ノーコードを超えた“Telex”がすごすぎる

AI

「アプリが作れたら、きっともっと便利になるのに」

そう思ったこと、ありませんか?

たとえば、毎朝のタスクを家族で共有できたら。
たとえば、趣味の記録を自動で整理できたら。
たとえば、お店の予約をもっとスムーズにできたら。

でも同時に、こうも思ってしまうのです。

「でも、自分にはコードが書けないから」

これまで、アプリやツールを「作る側」になるには、専門的な知識と技術が必要でした。

でも、もしそれがただ”話すだけ”でできるとしたら?

今回は、あのWordPressを手がける企業Automatticが仕掛ける実験的ツール「Telex(テレックス)」についてご紹介します。

これは、単なるテクノロジーの話ではありません。
私たち一人ひとりが「作る側」になれる時代の扉が、いま開こうとしているのです。

WordPress発、AI時代の開発ツール「Telex」

WordPressと聞いて、多くの人は「ブログ」や「Webサイト作成ツール」を思い浮かべるかもしれません。

実際、WordPressは世界のWebサイトの40%以上を支える巨大プラットフォームです。
その運営元、Automattic(オートマティック)のCEOであり、WordPressプロジェクト共同創設者のMatt Mullenwegが2025年9月に発表したのが、AI開発ツール「Telex(テレックス)」です。

Mullenwegは、Telexを「v0やLovableのようなツールだが、WordPress専用に作られたもの」と説明しています。
このツールは、WordPressのGutenbergブロック(テキスト、画像、カラムなどのモジュール要素)を生成できる、いわば「バイブコーディング」ツールです。

Telexとは? 開発者の”ことば”が、動くブロックに変わる

Telexをひとことで言えば、AIとの対話でWordPress用のコンポーネントを作るツール。

2025年12月3日、サンフランシスコで開催された年次イベント「State of the Word」で、Mullenwegは実際にTelexが実用されている事例を複数紹介しました。

コミュニティクリエイターのNick Hamzeが構築した事例では、価格比較ツール、価格計算機、リアルタイムの営業時間表示と地図リンク付きの店舗情報などが、わずか数秒で作成されたといいます。

「以前なら開発者を雇ってカスタムビルドする必要があり、数千ドル、場合によっては数万ドルのコストがかかった。それが今ではブラウザ上で数セントでできてしまう。信じられないことだ」とMullenwegは語っています。

他にも、Tammie Listerという開発者は、10月の1か月間、Telexを使って毎日新しいGutenbergブロックを作成。
遊べるASCII版テトリスや、ハロウィン用のトリック・オア・トリートブロックなどを生み出しました。

Telexの革新性:ノーコードを、さらに超えていく

ここで、よくある誤解を解いておきましょう。

「ノーコードツールなら、もうあるじゃないか?」

確かに、近年は多くのノーコードプラットフォーム(例:Bubble、Adalo、Glideなど)が登場し、誰でもアプリを作れる環境が整いつつあります。

ですがTelexは、WordPress専用に最適化されることで、その先を行こうとしています。

ノーコードの次は「ノーインターフェース」かもしれない。

そう思わせてくれるほど、TelexはUIを”操作する”のではなく、対話で”思考を共有する”というスタイルなのです。

イメージするなら、従来のノーコードが「ブロックを積み上げて家を建てる」作業なら、Telexは「あなたの話を聞いて、設計から施工まで全部やってくれる建築家」のような存在です。

「できる人」から「思いついた人」へ。主役が変わる時代

この技術が広がっていく未来を想像してみてください。

コードが書けない中学生が、自分の趣味サイト用のブロックを作る。
小さなお店のオーナーが、営業時間や地図を表示するカスタムブロックを自分で立ち上げる。
ブロガーが、自分のサイトにぴったりのインタラクティブな要素を生み出す。

そこに必要なのは、スキルではなく”想像力”です。

「どう作るか」よりも「何を作りたいか」。
技術よりも、願いが原動力になる世界が、すぐそこに来ているのです。

WordPressのAI戦略:2026年に向けて

Mullenwegは、TelexだけでなくWordPressの包括的なAI戦略についても言及しています。

Abilities APIやMCPアダプターといった技術開発により、WordPressはClaudeやCopilotなど、MCP対応のAIツールと連携できるようになります。
これにより、開発者はCursorやClaude Codeなどの次世代CLIツールを日常的なワークフローに組み込むことが可能になります。

2026年には、WordPressはAIモデルがWordPressのタスク(プラグインの変更、テキストの編集、ブラウザエージェントを使ったインターフェース操作など)をテストできるベンチマークと評価基準を導入する予定です。

最後に:技術の未来は、あなたの”ことば”から始まる

技術革新と聞くと、どこか遠い世界の話に感じるかもしれません。
でも、本当の革新とは「できなかった人が、できるようになること」ではないでしょうか。

Telexは、そんな変化の象徴です。

そして、それは特別な人のための道具ではありません。
「こんなものがあったらいいのに」と思った、あなたの声に応えるための道具です。

プログラミングは、もう”技術者だけの言語”ではなくなろうとしています。
次のブロックは、あなたの”ひとこと”から始まるのかもしれません。

参考:WordPress’s vibe-coding experiment, Telex, has already been put to real-world use

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