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“人間の証明”がポケットサイズに! OpenAI CEO の新プロジェクトが描く衝撃のAI社会

AI

ある日突然「この人、本当に人間?」と問われたとき、あなたはどのように証明しますか?

SFの世界の話ではありません。
今まさに、この問いに真正面から取り組むプロジェクトが現実に進行しています。

ChatGPT を開発した OpenAI の CEO、Sam Altman(サム・アルトマン)が関わる”World”というプロジェクト(以前は”Worldcoin”として知られていました)が、2025 年4月30日、新たな発表を行いました。
その目玉は「Orb Mini」と呼ばれる、スマートフォンのような形状の生体認証デバイスです。
この発表はサンフランシスコで開催された「At Last」イベントで行われ、Tools for Humanity の最高デバイス責任者であり元 Apple ディレクターのリッチ・ヒーリーによって披露されました。

この記事では「私が私である」ことを未来社会でどう証明するのか――その鍵となる小さなデバイスが、私たちの日常にもたらす影響について、わかりやすく、そして印象的な形で解き明かしていきます。

「証明」が新しい課題になる世界

現代のインターネットは、誰でも匿名でアクセスでき、自由度が高い反面「人間かボットか」の境界が曖昧になってきています。

AIの発達により、画像も文章も”それらしく”生成できる現在「これは本当に人間が書いたものなのか?」という疑問が現実味を帯びています。

こうした状況で必要となるのが「人間であることの証明」
World という「ヒューマン認証プロジェクト」は、インターネット上で人間とAIエージェントを区別することがやがて不可能になるという考えに基づいています。

まるで過去のSF映画に登場した”IDカード”のように、未来のネット社会では「私が人間である」ことを証明するツールが必須になるかもしれないのです。

Sam Altman の描く未来:「World」とは?

この課題に取り組んでいるのが「World」(以前は「Worldcoin」と呼ばれていました)というプロジェクトです。
これは Sam Altman と Alex Blania によって共同設立された Web3 プロジェクトです。

Sam が支援するこの取り組みの目的は、デジタルの「人間証明」ツールを作ることにあります。
その仕組みは”Orb(オーブ)”と呼ばれる銀色の金属製スキャナーで虹彩をスキャンし、あなたが人間であることを証明するためのブロックチェーン上の固有識別子を提供するというものです。

これまでのオーブは固定された場所にしか設置できなかったため、登録できる人々に制限がありました。
そこで登場したのが、今回発表された「Orb Mini」というモバイル型の新デバイスです。

ポケットに入る「人間認証マシン」?

今回発表された「Orb Mini」は、スマートフォンのような形状をしており、ポータブルに設計されています。
これにより、これまでよりも多くの人々が「自分自身の証明書」を取得しやすくなります。

このデバイスには前面に2つの大きなセンサーがあり、ユーザーの眼球をスキャンします。
デザインには元 Apple のデザイナー、トーマス・メイヤーホフが協力したとされています。

Orb Mini の主な目的は、より多くの人々を認証することであり、必ずしもアプリの使用や通話、テキスト送信のためのものではありません。
ただし、同社の広報担当者によると、デバイスの最終的な機能性はまだ不明確だということです。
イベント後、Blania は TechCrunch に対し、最終的には Orb Mini をモバイル決済端末に変え、さらにはセンサー技術をデバイスメーカーに販売することを目指していると語っています。

世界展開と米国への進出

World プロジェクトは、すでに世界中で 2600 万人が登録し、1200 万人が認証されていると主張しています。
現在、ラテンアメリカ、南アメリカ、アジアでより大きなプレゼンスを持っていますが、水曜日の発表は米国でのプロジェクト拡大を目指しています。

同社は Orb Mini の詳細については控えめでしたが、このデバイスは認証デバイスをより広く配布するための取り組みのようです。
World の目的は年々変化してきましたが、Orb はその使命の中核にあるようです。

本当に安全? プライバシーの懸念は?

もちろん「虹彩をスキャンすることに不安はないのか?」という疑問は当然のものです。

World はこれまでにもプライバシー保護の観点から批判を受けてきましたが、彼らはさまざまな対策を講じています。

とはいえ、技術面でも倫理面でも、議論は続いています。

これはまさに、見えない「未来との綱引き」。
利便性と危険性、その両面が交錯する中で、私たちは選択を迫られているのです。

OpenAI との関係は?

World を巡る重要な疑問の一つは、Sam Altman のもう一つの企業である OpenAI との連携があるかどうかです。
Orb Mini にAI機能が搭載されるのか、あるいは OpenAI が開発中と伝えられているAIデバイスと関連があるのかは不明です。

未来は、選択できるかもしれない

このプロジェクトの成否は、まだ未知数です。

しかし、スマートフォンが登場した当初も「このような機器は不要だ」と考える人は少なくありませんでした。
それが現在では、スマートフォンなしでは生活が成り立たないほどになっています。

「私であることを証明する技術」が日常となる未来は、すでに間近に迫っているのかもしれません。

「私を証明する」その先へ

虹彩スキャンによって自分が人間であることを証明する――。

一見すると不安を覚える未来像かもしれません。
しかしその背後には「誰もが平等に、デジタル社会での”存在”を持てる世界」を構築しようという壮大なビジョンが存在します。

技術は、私たちを制約するものではなく、可能性を拡張するもの。

もしあなたが、どこかでこの小さな端末に遭遇したら、少し立ち止まって考えてみてください。

「これは、未来の”私”の名刺なのかもしれない」と。

参考:Sam Altman’s World unveils a mobile verification device

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