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150 兆円市場へ急成長! トークン化株式が投資格差を完全に消し去る日

ブロックチェーン

ある午後、カフェで友人と話していたユウコさんは、ふとこんな疑問を口にしました。

「株って、なんで買うのにあんなに手間がかかるんだろう?」

証券口座を作るところから始まり、本人確認をして、銘柄を調べて注文して…それだけでも初心者にはハードルが高い。
しかも取引は平日の決められた時間だけ。
今やスマホ一つで動画も食事も一瞬で手に入るのに、投資の世界だけは、まるで昭和のまま止まってしまっているような気がする。

そんな疑問を持ったことがあるのは、きっとユウコさんだけではないはずです。

ところが最近、その「当たり前」を根本から変えてしまうような動きが、本格的に動き始めました。

それが「トークン化株式」と呼ばれる新しい仕組み。
業界の専門家たちは、この市場の価値が将来的に1兆ドル、つまりおよそ 150 兆円という驚くべき規模に達する可能性があると予測しているのです。

トークン化株式って、一体なに?

「トークン」と聞くと、なんだか仮想通貨のような怪しげなものを想像するかもしれません。
でも、仕組みはいたってシンプル。
従来は証券会社や証明書で管理されていた「株式」という資産を、ブロックチェーンという最新技術の上にのせて、デジタルで管理・取引できるようにするのが「トークン化株式」です。

例えるなら、紙の映画チケットがスマホのQRコードに置き換わったようなもの。
映画館に入るための「権利」が紙からデジタルに変わっただけで、やれることは変わらない。
でも便利さとスピード、安全性は飛躍的に上がりましたよね。

それと同じことが、今、株式の世界で起きようとしているのです。

トークン化された株は、スマホひとつで、世界中どこからでも、いつでも購入できる可能性を秘めています。
そして何より、従来よりもずっと小さな単位で買えるため「投資はお金持ちだけのもの」というイメージすら塗り替えようとしています。

なぜ今、この技術が注目されているのか?

2025 年には、Web3 ウォレットからネオバンク、伝統的な金融サービス企業まで、幅広い機関からこの仕組みへの需要が「爆発的に」増加しています。
Dinari 社のチーフビジネスオフィサーである Anna Wroblewska は「想像以上に広範囲の潜在的パートナーから膨大な需要の流入がありました」と述べています。

米国の株式市場は総額50兆ドル以上の価値があり、トークン化株式はこの巨大市場のシェアを拡大していく可能性があります。
「世界中の個人投資家でさえ、米国資本市場へのエクスポージャーを求めています。トークン化によってそれが迅速かつ安価になります」と Wroblewska は指摘しています。

同様の理由から、トークン化された米国財務省証券も既に高い需要があり、現在の市場価値は約60億ドルに達しています。
さらに、Coinbase は自社株式のトークン化版をイーサリアムのレイヤー2ネットワークである Base 上で提供することを検討しているとのことです。

小さいながらも成長する市場シェア

2023 年4月18日の時点で、トークン化株式の累積時価総額は約3億 5,000 万ドルでした。
これは 180 億ドル以上の価値がある全 RWA(Real World Asset:現実世界の資産)市場のほんの一部に過ぎません。

しかし、Movement Labs のグローバル機関資本責任者 Colin Butler によれば、トークン化された RWA は世界全体で30兆ドルの市場機会を表しています。

「トークン化は市場の鏡になるでしょう。ユーザーエクスペリエンスがより良く、より速く、より安ければ、人々はトークン化された資産をデフォルトにするでしょう」と Wroblewska は述べています。

もちろん、課題もある。でも…

夢のように聞こえるこの話にも、まだまだ課題はあります。
たとえば、各国の法律がこの新しい仕組みに完全には追いついていない点。
あるいは、トークン化された株の流動性が、伝統的な株式市場に比べてまだ低いという点も無視できません。

しかし、考えてみてください。
20年前、スマートフォンで買い物をしたり、アプリでタクシーを呼んだりするなんて、誰が本気で信じていたでしょうか? 

新しいテクノロジーは、最初こそ懐疑の目で見られます。
それでも、それが便利で人々の生活を豊かにするものであれば、やがて私たちの「当たり前」になるのです。

トークン化株式も、今まさにその入り口に立っているのかもしれません。

1兆ドルという数字が教えてくれること

トークン化市場が将来的に1兆ドルに到達するという予測は、単なる数字の問題ではありません。
これは、投資のあり方そのものが、これから数年で大きく変わっていくという「兆し」です。

より自由に、より安全に、より多くの人が投資に参加できる社会。
それは決して、遠い未来の話ではなく、もう始まっているのです。

「投資って、なんだか難しそう」
「自分には縁のない世界かも」
そう感じていた方こそ、この変化に一歩踏み出すチャンスかもしれません。
難しいと思っていた扉の向こうには、案外、手を伸ばせば届く未来が広がっているのです。

「トークン化株式」—それは、誰かの特権だった投資を、すべての人の手のひらに届ける新しい鍵になるかもしれません。

参考:Tokenized stocks could top $1T in market cap — Execs

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