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「落書き」でAI予測したら 2032 年にヤバいことが判明した件

AI

朝の風景が教えてくれること

朝、スマホのアラームが鳴り、AIが「今日は傘を忘れずに」と優しく教えてくれる。
通勤中、ニュースアプリが最新情報を読み上げ、オフィスではAIが書類の誤字を自動で修正してくれる。

私たちは気づかぬうちに「AIと共に暮らす日常」に慣れ始めています。
でもふと、こんな疑問が浮かびませんか?

このまま進めば、AIはやがて”人間の知性”そのものを超えてしまうのでは?

この問いに真剣に向き合ったのが「AI 2027」という予測プロジェクトです。
彼らはこう言います。

「AGIは 2027 年という早い時期に到来する可能性がある」

大胆な主張ですが、彼らの予測法には、あるユニークな秘密がありました。
それは…”落書き”です。

数学か? 直感か? 未来予測のジレンマ

未来を予測する方法は、大きく2つに分けられます。

① 頭で考えて「当てずっぽう」
これは昔ながらのやり方。
人間の直感や経験を頼りに、ざっくりと未来を想像する方法です。

② 数式でガチガチに固める
近年主流となっているのが、数理モデルやシミュレーションを用いた「計算型予測」。
天気予報や気候変動のシナリオなどで多く用いられています。

一見、②の方が信頼できそうですが…問題はどちらも”想像に頼っている”こと。

たとえば「人口増加率は2%で推移する」と仮定しても、それ自体が予測であり”根拠のある思い込み”でしかありません。

第三の道:「落書きベースの未来予測」とは?

ここで登場するのが、筆者が提案する新しいアプローチ。
それは“落書きのように自由に未来の線を描く”という方法です。

やり方はシンプル。

  1. AI性能の過去データをグラフにプロットする
  2. そこに50本の未来予測カーブを、自分の直感で「手描き」する
  3. 描いたカーブを集計して、各年の達成確率を算出する

このアプローチは、まるで「未来の天気図」を描くような感覚です。
天気の流れを読むように、AIの進化の”気配”を読み取るのです。

データに線を引く。そこから見えてくるAIの未来

実際に筆者が描いた50本のカーブ(=未来のシナリオ)をもとに算出した「AGI 到来の予測年」は、次のようになりました。

タスク難易度中央予測年(50%)2050年までに到達する確率
1か月分の人間タスクをこなすAI2032 年94%
1年間のタスクをこなすAI2035 年88%
10年分のタスクをこなすAI2038 年54%

つまり、2030 年代のどこかで、人間のように長期的な思考と粘り強さを持つAIが登場しても不思議ではないというのが、落書き予測の結論です。

なぜ「落書き」が効果的なのか?

この方法の最大の魅力は「自分の予測の前提が可視化されること」です。

線を描いているうちに「私はAIの進化を楽観視しているな」とか「投資の減速も織り込むべきかも…」といった内なる思考が、自然と浮かび上がってきます。

これは、数式の中に隠れてしまいがちな「仮定」や「願望」を、あえて表に出す行為です。

しかも、手を動かして線を引くことで、予測に対する「自分なりの納得感」も得られる。
まさに、未来との対話です。

誰でも描ける、あなたの未来

この方法を多くの人に体験してほしいと考え、誰でも使える予測ツールを開発しました。
過去データを読み込み、自分のカーブを描くだけで、自動的に予測表やグラフが完成します。

このツール自体も、実はAIによって生成されたものでした。
AIで未来を予測し、その予測ツールもAIで作られる—そんな時代に、私たちは生きています。

最後に:「未来を当てる」のではなく、「未来と向き合う」ために

未来を完全に見通すことは、どんなAIにもできません。
でも、未来と誠実に向き合う方法ならあります。

それは、自分の手で”未来の地図”を描いてみること。
その地図は、正確でなくてもいい。
むしろ、描くことでしか見えてこない風景があります。

答えのない未来を、ただ不安に思うのではなく、自分の手で”描いて”みる。
それは、変化に流されるのではなく、未来と「対話する」第一歩なのかもしれません。

参考:Scribble-based forecasting and AI 2027

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