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もう“買い物カゴ迷子”にならない。Uber Eatsの新AIが、食料品注文の面倒を一気に消した

AI

「牛乳、卵、オートミール……あ、洗剤も切れてた」

冷蔵庫の前で思い出した用事が、スマホの買い物カゴの中ではなぜか増殖していく。
しかも、同じ”牛乳”でも種類が多すぎて、いつものブランドにたどり着くまでに小さな迷路を何度も歩かされる。

そんな”日常の面倒くささ”に、Uber Eatsがひとつの答えを出しました。
2026年2月11日、Uber Eatsは食料品の買い物カート作成を助けるAI機能「Cart Assistant」を発表。
アプリ内で利用できるベータ版として提供が始まっています。

Cart Assistantって何? ひと言でいうと「買い物カゴを作ってくれるAI」

TechCrunchの報道によると、Cart Assistantは”買い物リスト”をもとに、食料品のカートを自動で作ってくれるAI機能です。

使い方はシンプルで、Uber Eatsアプリで対象の食料品店を検索し、店舗ページにある紫色のCart Assistantアイコンをタップして開始します。

ここがポイントで、入力方法は2つあります。
テキストでリストを入力してもいいし、リスト画像をアップロードしてもいい。
手書きメモの写真や、レシピのスクリーンショットも対象です。
そしてAIが必要そうな商品を読み取り、カートに追加してくれます。
追加後は、好みのブランドに入れ替えたり、商品を足したりして仕上げられる設計です。

「いつものやつ」を分かってくれる。地味だけど、効く

この機能が刺さる理由は、派手なAIっぽさよりも、生活の小さなストレスを減らすところにあります。

Uber Eatsは、Cart Assistantが過去の注文履歴を使って、見慣れた商品を優先すると説明しています。
たとえば「いつもの牛乳」や「お気に入りのオートミール」のように、毎回選び直す手間を減らす狙いです。

これって、言い換えると「買い物の時間を短くする」というより、買い物の”集中力”を節約する発想なんですよね。
人は疲れているほど、選択肢の多さに弱くなります。
帰宅後のスマホ操作で、商品一覧の海を泳ぐのは地味にしんどい。
だからこそ「いつもの道に案内してくれる」こと自体が価値になります。

CTOの言葉が示す方向性:「アイデアから決済までを秒で」

UberのCTO(最高技術責任者)Praveen Neppalli Naga氏は、ユーザーが「もっと早く買い物したい」と言っていたこと、そして時間がどれだけ貴重かを強調しつつ、Cart Assistantが「アイデアからチェックアウトまでを数秒にする」助けになると述べています。

ここで大事なのは、AIが”賢い会話相手”になることよりも、タスクを前に進める実務装置として設計されている点です。

近年よく聞く「生成AI(文章や画像などを作れるAI)」や「AIチャットボット」は、会話がゴールになりがちでした。
でもCart Assistantは、会話や入力を”入口”にして、最後にカートという”成果物”を出し、次の行動(購入)まで運ぶ。
ここに、いわゆるエージェント型AI(Agentic AI)の匂いがあります。
Axiosもこの流れを「単なる提案ではなく、タスクを実行するAI」という文脈で紹介しています。

競争はすでに始まっている:Instacart、DoorDash、そしてChatGPT連携

Cart Assistantは突然現れたわけではありません。
食料品とフードデリバリーの世界では、AIの導入がじわじわ進んでいます。

TechCrunchの記事では、たとえばInstacartが2023年にChatGPTを活用したAI検索ツールを出し、買い物の時短やパーソナライズを狙った事例が挙げられています。
またDoorDashも同時期にDashAIというAIチャットボットをテストしていたと報じられた流れが紹介されています。

さらに興味深いのは、Uber EatsとDoorDashの両方が、2025年にChatGPTとの統合を進めていた点です。
Uber Eatsでは、ChatGPT上で近隣のレストランやメニューを見て、最終的な購入はUber Eatsアプリで完了する導線が語られています。
DoorDashの統合では、ユーザーがミールプランをリクエストし、必要な材料をすべて自動的にDoorDashのカートに追加できるようになっています。

つまりCart Assistantは、競合に追随というより「注文体験そのものをAIで再設計する」レースの一部なんです。

便利さの裏で気をつけたい3つのこと(初心者向けに整理)

ここからは、記事本文の事実から逸れない範囲で「使う側のコツ」をまとめます。
AIは便利ですが、ハンドルを完全に預けると困る場面も出ます。

ひとつ目は、画像入力の「読み取り違い」です。
手書きメモやレシピ画像を読み取ってくれるのは強い一方で、文字の崩れや略語で誤認識が起きる可能性があります。
だから、カートに入った商品を最後に見て「おかしなものが混ざっていないか」確認する癖が大切です。

ふたつ目は「いつもの」優先の落とし穴です。
注文履歴で好みを学習するのは時短になりますが、逆に言えば、最近健康を意識して低脂肪に変えたのに、以前の定番が出てくることもあり得ます。
カートは”自動下書き”と捉えて、微調整するのがちょうどいい距離感です。

みっつ目は、パーソナライズとデータの関係です。
Cart Assistantが過去注文を参照するということは、利便性と引き換えに「行動データの活用」が前提になります。
不安がある人は、アプリのプライバシー設定やデータ利用ポリシーを一度確認しておくと安心です(これは一般的な注意で、TechCrunch記事自体が詳細設定まで踏み込んでいるわけではありません)。

これからどう進化する? 「買い物」が”会話”になる未来

現時点のTechCrunch記事で語られている中心は、あくまで「買い物カート作成の補助」です。
一方で、他社報道では今後の拡張も示唆されています。
たとえばThe Vergeは、今後「レシピ提案、献立、追加の質問」などの機能が加わる可能性に触れています。

ここで想像してみてください。

「今夜、冷蔵庫にある食材で何作れる?」
「タンパク質多めで、子どもが食べやすい献立は?」
「その材料、最安になる組み合わせでカゴに入れて」

もしここまで一気通貫になると、私たちは”商品検索”ではなく、生活の相談として買い物をするようになります。
買い物アプリが、レシピ本と家計簿と冷蔵庫の前を、ふわっと一つにまとめる。
そんな方向に近づいていくのかもしれません。

まとめ:カート作りが軽くなると、暮らしの余白が戻ってくる

Cart Assistantのすごさは「AIがすごいことをする」よりも、私たちが毎週奪われていた小さな手間を、静かにほどいていくところにあります。

買い物は生活そのものです。
だからこそ、買い物が少し楽になるだけで、夕方の疲れ方が変わる。
家族に向ける表情が変わる。自分に戻ってくる時間が増える。

もしあなたが次に食料品を注文するとき、カート作りにため息が出そうになったら、思い出してください。
「面倒の正体は、大きな問題ではなく、細かい迷路の積み重ねだった」ということを。

そして、その迷路の入口に、紫色の小さなアイコンが立っているかもしれません。

参考:Uber Eats launches AI assistant to help with grocery cart creation

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