「最近、美容院の予約、面倒で後回しにしてたな…」
ふとした瞬間、そんなことを思い出してスマホを開く。
カレンダーとにらめっこしながら空いている時間を確認して、公式サイトで空席をチェック。
ちょっとしたことのように見えて、意外と手間がかかるこの作業。
でも、もしその”ちょっとした面倒”を、まるごとAIが代わりにやってくれるとしたら?
2025 年11月4日、Google が発表した「AIモード」の新しいエージェント機能は、まさに私たちの暮らしに新たな風を吹き込むものでした。
Google のAIが「行動する存在」に進化した
これまでのAIといえば、情報を調べたり、質問に答えたり、アシスタント的な役割が中心でした。でも、今回 Google が発表した新しい「エージェンティック機能」は、それを一歩――いや、二歩も三歩も進めた進化形です。
たとえばこんな使い方ができるようになります:
- イベントチケットをAIが自動で探して、好みの席種や価格で予約
- 美容・ウェルネス関連の予約(ネイルサロンなど)の空き状況を確認して、スケジュールに合わせて予約
- レストランの予約を複数の条件から最適な選択肢を提案
これらの機能は、従来の「お願いして答えてもらうAI」から「自分の代わりに考えて動いてくれるAI」へと大きく変化したことを意味します。
まるで”秘書”のように、私たちの意図を読み取り、行動に移してくれるのです。
技術の裏側にある”新しい信頼”
Google はこの新機能において、エージェントが複数のウェブサイトをナビゲートする能力、つまりユーザーの代わりに複数のサイトを巡回してリアルタイムの情報を取得し、最適な選択肢を提示する力を持たせています。
これは単に「自動化された操作」ではなく、ユーザーの期待に沿って”文脈を理解しながら行動する”AIだという点が画期的です。
例えば、AIに「今週金曜日の夜6時以降にローガンスクエア周辺でラーメンかビビンバが食べられる3人用のディナー予約を探して」とお願いすれば、Google のAIモードは複数の予約プラットフォームを巡回し、あなたのリクエストに最も近いレストランの空き状況を、リアルタイムで検索してくれます。
そして、厳選された選択肢のリストを提示し、予約ページへ直接リンクしてくれるのです。
まさに”自分の分身”のような存在。
でもちょっと、怖くない?という不安
こう聞くと「そこまで任せて大丈夫なの?」と思う方もいるかもしれません。
確かに、私たちがAIに自分の行動を任せる時代に入ると、プライバシーやセキュリティの問題は切っても切れません。
Google はこの点にも配慮し、Search Labs のページで「高品質で信頼できる情報を提供することが Google 検索の優先事項です。この新しいモードは、私たちの中核となる品質・安全システムに基づいていますが、まだ初期の実験段階であり、間違いを犯す可能性があります」と説明しています。
つまり「勝手にやっておくね」ではなく、品質と安全性を重視しながら、慎重に進化を続けているのです。
「時間」は、もっと自由になる。
スマートフォンが登場したとき「こんなに便利になるなんて!」と私たちは驚きました。
同じように、これから数年で、AIが私たちの生活の中に”行動者”として溶け込んでいくのは間違いありません。
美容院の予約も、イベントチケットの手配も、レストランの予約も。
少しずつ、けれど確実に「考える時間」「悩む時間」から「楽しむ時間」「創造する時間」へと、私たちの毎日は変わっていきます。
そしてそれは、AIが冷たい機械ではなく、私たちの「信頼できるパートナー」になったとき、ようやく実現するのです。
「未来は、AIに頼ることから始まる。」
そんな時代が、もうすぐそこまで来ています。
参考:Google’s AI Mode gets new agentic capabilities to help book event tickets and beauty appointments
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